2024/09/10
先日、ご利用者のGKMさんが釣ってこられた魚の名がわからず
悶々としていましたが、この度解明してスッキリしましたのでご報告いたします。
帰港されたGKMさん「なんか変わった魚が釣れたけど、、、」
拝見したところ、「うーーーーーん、なんとなくオナガダイやチビキの仲間っぽいですねぇ。図鑑で調べて見ます。」
さっそく図鑑を調べ、おおよその種類というか、○○の仲間かな?
程度まではわかりましたが、その先が進まない。
一応、自分なりにオオヒメかヒメダイか、というところまで推測しましたが、
、、、、、なんかしっくりしない。
魚を調べるときは、全体のフォルムや色合い、側線の状況、面構えやヒレのカタチなどで
絞っていきますが、“顔”がどうも納得いきませんでした。
目と口の間隔や目の大きさ、色。そして口のカタチ、口端部の形や位置に違和感がありました。
図鑑だけでなく、ネットでオオヒメや類似種を調べましたが、わかりませんでした。
こうなると奥の手を使うしかありません。
以前、やはり不明種に出会ったときに鑑定をお願いした箱根にある生命の星・地球博物館の学芸員の方に打診いたしました。
「オオグチイシチビキ」
解明しました!
“顔”が同じでした。なっとく!
気になっていたのは口端部と目の位置関係。
オオグチイシチビキは口端部が目の中心の垂線下にあること。
オオヒメやヒメダイは口端部が目の中心の垂線下より前に位置します。
わずかな違いですが、やっぱり顔は大事ですね。
それにしても問い合わせ後、画像を見るなり即答されるところは、
さすがのプロフェッショナルでした。
ありがとうございました。
この魚はかなりのレア魚で、市場にもほとんど出ないそうです。
生息水深は100メートル以深で成長するとメーター超えになるようです。
チビキ(血引き)の名の通り、身は赤みを帯びており、
伊豆などではアカサバとも呼ばれるそうです。
「この魚はなんていう名前かな?」と、思われたら、
まずは施設スタッフに是非お問い合せください。